柴崎牛乳本店

長谷から鎌倉へまたがる由比ガ浜大通りは多くの老舗が立ち並んでいます。その中でも一際目立つ洋風な建物があります。昔はその立派な外観を見て、人々は銀行と間違えて入ることもあったそうですね。そこは銀行ではなく『柴崎牛乳本店』という牛乳屋さんです。

『柴崎牛乳本店』は1889年(明治22年)に創業したというのですから大変驚きです。1889年といえばちょうど横須賀線が開通して、鎌倉が東京方面と繋がり、海水浴や文化都市としての注目を集めるきっかけとなった年です。横浜に入ってきた外国人も鎌倉などに別荘を持ち始めた時期でもあるのでしょう。

創始者である柴崎梅吉は、世界中を航海している最中、オーストラリアの酪農商売を見て、日本でも牛乳を売る商売をやろうと思い立ったそうです。そして横須賀の軍艦の造船所にフランス人技師がいるのを知って、その人達に牛乳を売り始めたのが最初になります。

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柴崎商店は、

○会社名  :株式会社 柴崎商店
○住所   :〒248-0016 神奈川県 鎌倉市 長谷 2丁目 4-34
○事業内容 :牛乳・乳製品、食品、卸、販売等
○営業時間 :9:00~16:00
○定 休 日 :日曜日

現在でもその立派な建物は健在です。当時、目の前にある鎌倉文学館が建てられた時、その雄大な外観に地元の大工さんが感銘を受け、「あのような建物を作ってみたい」という要望から、柴崎牛乳本店が生まれたんだそうです。1936年(昭和11年)に建てられてから、改装やリニューアルをすることなく今に至っています。

創業当時は、葉山に住むフランス人技術者達が「家庭でも牛乳を飲みたい」という要望にあわせて、七里ヶ浜に牧場を開設しました。七里ヶ浜駅のそばにあった牧場は、残念ながら今は無くなってその姿を見ることはできません。

柴崎牛乳にはそんな奥行き深い歴史があったと思うと、もう一度長谷に行ってみたいと思いますね。

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