江島神社

正月の鎌倉は鶴岡八幡宮に参拝する人々でいっぱいになります。鶴岡八幡宮へは正月が落ち着いてから参拝することにして、最初は江島神社に初詣に行こうと思います。江島神社は日本三大弁財天のひとつです。日本三大弁財天とは、安芸の宮島、近江の竹生島、江の島の弁財天のことなんですね。どれも水に浮かぶ島に建っている神聖な神社です。

弁財天ということは女神様が祀られているということですが、ここ江島神社には3人の女神様がおられます。そしてその3人はそれぞれの御社殿にいらっしゃいます。

辺津宮(へつのみや)で祀られている田寸津比賣命(たぎつひめのみこと)
中津宮(なかつみや)で祀られている市寸島比賣命(いちきしまひめのみこと)
奥津宮(おくつみや)で祀られている多紀理比賣命(たぎりひめのみこと)

江島神社の参道を駆け上がって行くと最初にあるのが辺津宮(へつのみや)です。さらに階段を上がっていくと中津宮(なかつみや)があり、そしてさらに奥、奥といっても下り階段メインになりますが、頑張って歩いていくと奥津宮(おくつみや)があります。さらにさらに、奥津宮から約10分程度歩いていくと、江の島弁財天信仰の発祥の地である岩屋(御窟おんいわや)があるんですね。

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江ノ島の発祥は552年とされています。詳しくはこちらの記事「深沢の悪龍(五頭龍)と江ノ島弁財天」をご覧ください。そして欽明天皇(509年-571年)の勅命で岩屋(御窟おんいわや)に神様を祀ったのが、江島神社のはじまりであると伝えられています。その後は泰澄(たいちょう)、道智(どうち)、弘法(こうぼう)、安然(あんねん)、日蓮(にちれん)などといった名だたる名僧が、岩屋(御窟おんいわや)で行を練り、高いご神徳を仰ぎました。とくに弘法大師(空海)と日蓮聖人は有名ですね。

それぞれの創建時期と創建人物は以下の通りです。

○岩屋本宮 814年弘法大師(空海)
○中津宮 853年慈覚大師
○辺津宮 1206年慈覚上人良真
○奥津宮 1600年代といわれる

奥津宮は昔、4月〜10月の間は岩屋本宮に海水が入りこんでいたため、岩屋本宮のご本尊が遷座されました。江戸時代までは「本宮御旅所(ほんぐうおたびしょ)」と呼んでいました。その後、関東大震災で1メートル島が隆起して、現在は海水が入らなくなったようです。

江島神社は世が安泰になる江戸時代に入るまでは、「戦いの神」として崇められてきました。源頼朝や後宇多天皇も戦勝祈願に訪れています。そしてやがて「戦いの神」から「芸能・音楽・知恵の神」として、また「福徳財宝の神」として一般庶民にも信仰されるようになりました。病気の治癒や安産、子孫繁栄、旅行の安全などもご利益があります。

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