滑川(なめりかわ)

鎌倉の町づくりで一番重要な川であったと思われる「滑川」は、朝比奈切通しと二階堂の谷を源流として、雪ノ下、小町、材木座を流れて由比ケ浜に注ぎます。全長は約7.6キロの2級河川で、若宮大路の側をなでるように流れています。国道134号線の滑川の交差点あたりは、いかにも川らしい風体ですが、それ以外は緑の生い茂る小川といったイメージですね。

名前の由来については、「川の底が青苔で滑るから」だとか、「岩の上を水の流れる所」とあげているのが諸説のひとつになっているようです。青苔で滑る小川を思い浮かべると、水が綺麗で澄んでいて四季折々の風情が詰まった川がイメージできます。

京都でいう「鴨川」と同じように中心街の東側に流れているのは、同じ思想に基づいて町づくりをしていた証なのでしょう。この川は場所によって「胡桃川」「座禅川」「夷堂川(えびすどうがわ)」「炭売川」「閻魔川」と名付けられています。当時の人々の愛着心が伝わってきます。

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さらに驚きなのが、明治期あたりまでは舟船が往来していたということです。当時の川の重要な役割として、物資の運搬があったんですね。京都の「鴨川」も然りです。しかし現在の滑川を見る限り、船を移動させるほどの水量がありませんが、かつては豊富な水に恵まれていたようです。現在では「鎌倉霊園」が造られて以来、水量は減ったようです。

若宮大路を歩いている時や報国寺方面に行く時くらいしか、滑川を見ることはなかったですが、こうして歴史を遡ってみると実際に歩いて散策してみたいと思いました。このように左右に緑が生い茂る綺麗な小川は都心では見ることができません。こういった視点で鎌倉散策するのもいいと思います。

水量が減った滑川は鉄砲水が出ることもあり、2014年10月には台風18号の大雨による影響で水位が急上昇して、氾濫寸前の状態になりました。今後も氾濫危険水位を超えて水害が起きる可能性もあるので、地元の人が中心となって共通意識を芽生えさせて、十分に気をつけていきたいですね。

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